むらよし農園

面白いことが書ければと。

田舎の風景の持つ魅力

今、高知と岡山を結ぶ特急列車『南風』でこのブログを書いている。

列車の中でPCをカチカチしている僕はさぞかっこいいことだろう。

 

出張でも何でもなく100%私用での遠出だし、仕事を終わらせることが出来なかったので仕方なくPCを持って来てるだけの話。

そしてPC開いたものの全くもって仕事をやる気はないのでブログを書いてるだけである。

 

1ミリもかっこよくはない。

 

でも気分は悪くない。

 

列車の車窓から見える景色は何とも言えないエモさがある。

 

高知から香川を結ぶ土讃線を通っているのだが、この土讃線は見どころ多い路線だ。

 

大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)の雄大な景色を筆頭に、吉野川と並んで走る景色はとても素晴らしい。

 

また、香川から岡山に渡る瀬戸大橋から眺める瀬戸内海の島々は何とも言えず美しい。

 

自然的な美しさだけではない。

この路線の景色には、人の営みが見られるところに大きな魅力を感じる。

 

こんなにものどかな場所があるんだな。

こんなに辺鄙な場所で暮らすってのはどんな感じだろう。

 

 

山に囲まれた、10数軒の民家で構成された集落が点々と存在する。

 

近くの街まではかなりの時間がかかるだろう。

 

そんななかでも確実に人が暮らしてる。

 

 

広い田んぼには作業中の人の姿が見える。

農道には軽トラックが走っている。

大きな平屋の一軒家の庭には洗濯物が風になびいている。

 

僕の知らないこの場所で、僕の知らない誰かが暮らしてる。

 

当たり前だけどどの人もその人生の主人公で、僕とは違った人生を歩んでいる。

 

 

そう考えるだけでエモい気持ちが爆発するんだ。

 

 

集落から大きな町に向かう山道。

家はまばらなのに立派過ぎる道路が通ってる小さな集落。

海に向かって真っすぐに走る国道。

線路に平行に走る田んぼに囲まれた細い道。

 

そんな自分の知らない道を眺めるだけで興奮するんだ。(変態)

 

何故かは分からないが、いつも僕はこういう風景を見ると何とも言えない気持ちになる。

『サマーウォーズ』や『天空の城ラピュタ』、『スタンドバイミー』などのエモい映画を見た後のような変な気持ちになる。

 

思春期のようななんとも言えない気持ちに。

 

ノスタルジーに浸りながら気持ちが若返っていくのを感じる。

あの頃の自分に戻ってくような。

 

日本の原風景とも言えるような田舎の景色にはそんな効果がある。

 

新幹線沿いの景色なんかもそうだ。

妙にそそられる田舎の風景に溢れている。

 

こんなとこで暮らしてたら僕はどんな人生になってたのか。

そんな妄想に駆られるのだ。

 

 

奄美大島のかなり端に位置する小さな小さな集落に生まれ育ち、現在は人口70万人を切ってしまった高知の田舎に住んでいる。

 

そんな生粋の田舎者の分際で、車窓から見える田舎に哀愁を感じるのも甚だおかしな話ではあるが。

 

 

いつか、この車窓から見た景色の中で最もエモかったスポットに降り立ってみよう。

そんなことを思うくらいには暇な列車移動です。