8月12日の金曜ロードショーは『天空の城ラピュタ』
もう何回見たか分からない。
それでも見たい。
初めて見たのは小学2年生のとき。
それも多分金曜ロードショー。
あまりの衝撃に夜眠れなかった記憶がある。
特にエンディングの『君をのせて』は、人生で初めての感情を自分で消化することが出来なかった。
感動とも違う、楽しい?悲しい?寂しい?
なんとも言えない感情に押しつぶされた。
今ならその感情に『エモい』を当てはめることが出来るかもしれないが、あの時の気持ちはいまだに忘れられない。
初めてのラピュタに感情を揺さぶられっぱなしの週末を過ごし、月曜日に学校へ。
ふわふわした気持ちで授業を受けた。
その昼休み。
1人の女の子がピアノを弾いていた。
普段はあまり目立たないメガネの女の子。
その子がおもむろに『君をのせて』を弾き始めた。
僕は彼女から目が離せなくなった。
人が人を好きになるときってのは急にやってくるんだな。
見た目とか、性格とかそんなものを超越して人を好きにさせた『君をのせて』という楽曲の凄さを思い知った。
あの日から四半世紀が過ぎた。
久しぶりにラピュタを見た。
なんか色々印象に残るシーンはあるが、とりあえず打ちのめされた。
初めて見た時はおそらく年下だったパズーとシータ。
それが今では自分の子どもでもおかしくはない歳に自分がなってしまった。
それなのに、
この歳になった今でもパズーに勝てる気がしない。
漢気、行動力、決断力、全て勝てる気がしない。
それに、冒頭シータと自己紹介を終えた後のシーン。
「もしかしたら天使なんじゃないかと心配してたんだ」
は?
なんなん?
イタリア人なん?
とんだイケメンじゃないか。僕も言ってみたいよ。
あと全体を通して改めて思ったけど、宮崎駿さんは多分人間じゃないな。
いやちと違う。
未来の人間なのかな。もしくは別の世界の人間だ。
なんでこんな物語を作れるんだろう。
こんなに心躍る乗り物や動物やロボットを描けるんだろう。
冗談抜きで、地球にワクワクやドキドキやエモーショナルを与えるために、ファンタジーの世界の神様に派遣された特派員なんじゃないかな。
そんな風に思った。
それくらい面白かった。
あと「竜の巣だ!」の名セリフのあとに流れるBGMかっこよすぎる。
そして最後
君をのせてのイントロが流れ始め、ラピュタが空へと上がっていくシーン。
僕は涙を流していた。
理由は分からない。
でも、初めて見た時と同じ、説明のつかない感情に支配されていた。
お願いします。
ジブリさん。
ラピュタを映画館で見れるようにしてください。
2年前、『一生に一度は、映画館でジブリを。』というタイトルで
もののけ姫、ナウシカ、千と千尋の神隠し、ゲド戦記の4作品が全国の映画館で上映された。
その時はもののけ姫とナウシカを見に行った。
感動した。
そんな陳腐な言葉では片づけられないくらい感動した。
それがラピュタならどうだろう。
僕はエンドロールが終わっても1時間は立ち上がれないだろう。
宮崎駿という偉人が生きる時代に生まれてよかった。
そんな気持ちになれるジブリ映画が、来週、再来週も見れる。
楽しみだ。
金曜日だが、飲み会が入らないようにしよう。