むらよし農園

面白いことが書ければと。

【早朝開店】山奥で待ち受ける高コスパ弁当。津野町『ほかほかのお弁当』

 

 

美しい朝

 

 

暗いなか玄関を開ける。

 

高揚感と眠気の狭間に旅の趣を見る。

 

4時30分の街は美しい色をしていた。

ほぼウユニ

さぁこっから1時間ちょっとのドライブだ。

 

我ながら変なことしてるな。

 

市内から西に向けて車を走らせる。

須崎市まで来たところで進路を変えて山の方に進む。

 

 

向かうのは津野町。

このあたりから車の背中を朝日が照らしてくる。

美しい

エモい景色を背に山道を駆ける。

 

目的地までもうすぐなはず。

 

グーグル先生によれば開店時間は6時。

しかし噂では5時に開くとも言われている。

 

どっちだ。

 

時刻は5時40分

 

山道にあるトンネルの手前にポツンと。

 

 

お店に到着した。

 

ナイスですね~な外観

 

山奥の弁当屋

 

 

シャッターがほとんど閉まってるので開いているのかは分からない。

入口で逡巡していると、お客さんが大量のお弁当を両手に出てきていた。

 

どうやら開いているらしい。

いや、分からない。

あのお客さんがお孫さんで、運動会のお弁当を渡していただけかもしれない。

 

 

 

そーっと中を覗くと

 

盛りに盛りまくっている

美味そうな弁当が並び、奥からは「いらっしゃーい」という愛嬌のある大きな声が聞こえてきた。

 

これは開いてるでいいよね。

 

とにかく弁当を選ぼう。

 

まず、すべての弁当がとてつもなく盛り盛りだ。

 

そしてとてつもなく安い。

 

下の弁当の内容と値段を見てほしい。

 

430円

430円だが、小さいわけでもなく普通のお弁当のサイズである。

その弁当箱の蓋が閉まり切れないくらい盛り上がってる。

 

おかずはご飯の上に侵入するくらいの品数だ。

 

あまりの魅力的な弁当の数々に悩んでいると、お店のおばちゃんが

 

「どんなおかずがいいが?なんでも言うてくれたら詰めちゃうで。」

 

と夢のような提案をしてきた。

 

マジかよ。ホスピタリティの塊かよ。

 

 

詳しく聞くと、その日用意しているメインを張れるおかずを好きなように組み合わせることが出来るらしい。

 

弁当は430円、480円、580円の3サイズ。

 

その金額に応じたサイズのものを自分でカスタムすることが出来る。

 

今日は、サバの塩焼き、焼鮭、豚カツ、チキン南蛮、唐揚げがメインだそう。

さらに副菜も多数。

それを組み合わせることが出来るだと?

 

えっ?そんなことある?そんなに融通聞く弁当屋ある?

しかもこんな山奥で、早朝から開いてて・・・

 

この時点でこの店は殿堂入り決定だ。

 

 

僕はおばちゃんに一言だけ。

 

 

「580円の弁当をまっ茶色にカスタムしてください」と告げた。

 

 

ホスピタリティとは

 

 

数分後おばちゃんはパンパンに詰まった弁当を持ってきた。

 

僕はその弁当にプラスして、同僚の分と自分の朝食の分のおにぎりをチョイス。

そしてお店を出る前に、開店時間について尋ねてみた。

 

毎日何時に開いてるんですか?

 

「まぁ6時開店とは書いてるけど、5時半には開けちゅうで。予約とかあったら5時でも開けるときもあるし。今日はねさっきのお兄ちゃんらが釣りに行く言うき5時には開けて渡しちゃったが!」

という、こちらが申し訳なくなるほどのホスピタリティを見せつけてきた。

 

また、そもそも何でこんな早い開店時間なのか聞いてみた。

 

すると・・・

 

 

「この辺は長距離のドライバーも多いし、そんな人らは朝方お腹空いちゅうがって。やきはように開けちゃらんとかわいそうやろ?」

と言っていた。

 

やはり求める客のことをとてもよく考えているんだな。

 

必ずまた来ますと告げてお店を出る。

 

おばちゃんは底抜けに明るく、この店におばちゃんに会うために来る人が多数いるのも納得な看板娘だった。

 

 

弁当の実力

 

家に帰りついたのは7時過ぎ。

もうなんだか半日は過ごしたほどの充実感。

 

とりあえず弁当を並べてみる。

最&高

正直今すぐ全部食べたい。

その気持ちをぐっとこらえて右のおにぎりだけにする。

 

文句なしに美味い。

 

 

食べたりない気持ちをしまい込み、弁当片手に職場へ。

 

午前中の仕事は弁当のことを考えてるうちに終わる。

 

さぁいただこうじゃないか。

まっ茶色にカスタムした580円弁当を。

 

どや!!!

まっ茶色とオーダーしたこの弁当。

中身は唐揚げ、チキン南蛮、豚カツ、卵焼きだ。

小学生が考える、好きなものだけを詰め込んだような超ストロングスタイル。

 

並のボリュームではない。

片手で持つと弁当箱が折れ曲がってしまうほどの重量がある。

ご飯の量もとてつもない。

見よこの圧倒的ごはんの厚みを!

 

肝心の味もしっかりと美味しい。

揚げ物パーティではあるが、しつこくなく、家庭の味といった感じで非常に好感が持てる。

まぁ簡単に言うとコストパフォーマンスが異常に高いということ。

 

 

ちなみに430円弁当をあげた同僚の女性は、もちろん食べきれず、半分を残して夜ご飯にしていた。

 

いかがだろうか?朝6時前から開けるスーパーハイコスパ弁当店。

 

こんな店が津野町の山奥にあるのだ。

 

高知もまだまだ捨てたもんではない。

 

以前紹介した2軒の早朝開店のお店と今回の弁当屋には共通点がある。

 

それは、早く開くことを求める人がいる。そしてそれに答えたいという熱い気持ちがあることだ。

サービス精神もいくところまでいくと早朝開店へとつながるのかもしれない。

 

murayoshinouen.hatenablog.com

murayoshinouen.hatenablog.com

 

 

必要とする誰かのために立ち上がり、早朝から切り盛りする店主に大きな拍手を送りたい。

 

僕はこれからも早朝開店の名店を探し続けます。

情報提供お願いします。

あわよくば県外進出も、

 

 

 

やぶさかではありません。

 

murayoshinouen.hatenablog.com