朝なのに、朝だから、朝だけは・・・
ちゃんとしたご飯が食べたくなる。
美味しいお米と、ちゃんとつくられた味噌汁。
焼き魚に、バランスのいい副菜がいくつか。
こんな『和』な朝ごはんが食べたいときがある。
自分では作れないよね。
そんな時はここに行こう。
『ドライブインくらげ』
高知県土佐市宇佐町
奇妙な名前のこのお店は、昔この場所にあったドライブインを復活させたいという思いから作られた、昨年オープンの新店である。
細かい場所や営業時間はインスタなどでチェックしてほしいが、僕から伝えたいのは一つ。
早朝5時開店である。
素晴らしい。この早朝に開けるという気持ちだけで満点だ。
存在は知っていたが、場所が場所なのでなかなか行けずにいた。
しかし先日、特に目覚ましなどかけてないが4時20分に目が覚めた。
しばらくぼーっとしていたが、ふと『ドライブインくらげ』の存在を思い出す。
インスタで休みでないことを確認する。
現在の時刻は4時35分。
急いで着替えて4時40分には家を出た。
まだ薄暗い朝の街。
みんなが寝てる時間に自分が動いてると思うだけでワクワクする。
宇佐まで約30分ほど車を走らせる。
宇佐大橋の手前の港に車を停める。
釣り人達がもう釣りを始めていた。
入店する。
客は僕一人。
海を眺められる広いカウンターに腰かける。
店内にはもうすでにいい匂いが漂ってきている。
お弁当の仕込みだろうか、急にお腹が空いてきた。
メニューはこんな。
もちろん、こだわりの日替わり和朝食を。
待ってる間に文庫本を開く。いっぱしの人間みたいだ。
少し曇ってるのが残念だが、快晴の日の景色はさぞや素晴らしいことだろう。
席から見える景色の写真にはスマホで写真を撮るおじさんが写ってしまってるので割愛しよう。
和朝食が届いた。
完璧じゃないか。
味噌汁の大きさ、湯気、副菜の数とチョイス。
焼き鮭の色と大きさ。
おにぎりの大きさ、隠れてしまってるが、昆布の佃煮と梅干も付いている。
見た目は満点。
味もしっかりと手作りされてるのが伝わる温かい味。
副菜のお野菜はどれもシャキシャキ。
お米の炊き加減もバツグンだ。
味噌汁も熱々で具沢山で美味しい。
朝早くからこんな定食が食べれるなんて。
これが8時とか9時に開くお店なら普通にあってもおかしくない。
だが、これが5時から食べれることに大きな価値がある。
朝早くに店を開けるというその気持ちが素敵。
「よし、5時開店にしよう。」
その決断に大きなリスペクトを送りたい。
早朝からしっかり食べたい方、たまにはちょっと遠くで食べたい方、海を見ながら食べたい方。
ぜひとも行ってほしい。
少しだけ遠いが(市内から30分)行く価値ありだ。
ホントはもっと近くにあってくれたらうれしいのは間違いない。
しかし、飲食というのは食べるという行為だけでない。
食べるロケーション、その場所に行くまでの道のり、食べた時の自分の感情、それらが合わさって一つの体験として消費される。
つまり、この店のこの味は、あの場所にあってあの時間じゃないと味わえない。そんなドラマを内包しているエモい朝食。
さぁ行きたくなったでしょ?
僕は次回は休日じゃなくて、あえて仕事のある日にチャレンジしたいと思う。
そして昼の弁当も買うんだ。
今から楽しみで仕方ない。