朝から雨が降っていた。
のんびりと掃除などをして過ごす午前中。
梅雨が近づいている。この休みは梅雨に向けての準備をしようか。
朝からドラッグストアへ。
洗剤やカビキラー、目移りしまくりで30分買い物を続けた結果、会計は1万円を超えていた。
ドラッグストアってそんなことになりがちだよね。
家に戻り色々と買いだしてきたモノを整理。
さぁなにか美味いものでも食いに行こうかな。
四万十町とかに行きたかったが、雨も強いしまたの機会にしよう。
そこで、前から気になっていた土佐市のお店へと向かうことに。
そのお店の名はドライブイン『ストップ』。
いまや絶滅危惧種と言ってもいいドライブイン。
ロードサイドにあるドライブインと冠したお店はほとんどが廃墟と化し、平成を越えられなかった物寂しさを漂わす。
そんななか、現役バリバリで営業しているだけでも素晴らしいのだが、いつ行っても車が数台停まっており、お客さんがいることを伺わせる。
今日みたいな日こそ行くときじゃないか。そう思い立ち、30分ほど車を走らせ『ストップ』へ。
昭和のまま令和までタイムスリップしてきたこの外観。
この外観を見て、「ムムっ?」ときたあなたは好事家の素質があることだろう。
僕は何度も通るうちに徐々に気になっていったのだ。
好きになるってのはそういうことじゃない?
この看板が示す通り、鉄板焼肉が売りの店である。
初来訪で変化球はいらない。ど真ん中いこう。
店内に入ると、昔懐かし食品サンプルのショーケース。
昔ながらの洋食屋といったメニューに心が揺らぐ。
とんかつ定食食べたいな。
とんかつ屋のとんかつももちろん好きだけど、洋食屋のとんかつはまた違った良さがあるんだ。
しかし初志貫徹、鉄板焼肉のライス、肉大盛りをオーダー。
待ちきれないぜ。
店内には地元の方らしくお客が数組、なかにはビールを飲んでる人もいる。
とても居心地よく、一見の僕なんかでもリラックスできる懐の深さは近所に欲しくなる。
待つこと15分
バチバチに美味そうな匂いと煙をあげながら鉄板焼肉が届く。
ジュージュー音を立てながら運ばれてきた鉄板の迫力。
デカい。かなり重そうだ。
そして高知ではスタンダードは野菜炒めスタイル。
焼肉定食を頼むと結構な確率でこのスタイルだ。
だが鉄板というのが素晴らしい。
てっぺんに卵を落としてるところが憎いじゃない。
熱々のうちに頬張る。
おや?
思っていた味と大分かけ離れている。
結構しっかり目に効かされたショウガのパンチと、甘すぎない大人の味付け。
全体的にクセのある仕上がりだが滅法美味いじゃないか。
もっとニンニクの効いた甘辛い味を想像していたが、ショウガを効かした牛肉というところにオリジナリティがある。
これは美味しいね。
うん。
きっとなんでも美味しいお店だ。
その証拠に隣のおじさんが食べてたとんかつ定食がぶっちぎりに美味しそうなオーラを放ってた。
次はあれかな。
いいお店は、初めて行ったその日から次は何食べようかなという気にさせてくれる。
このお店もまさにそうだった。
近所に欲しいな。
そう思いながらお店を後にした。
次のとんかつ定食を楽しみにまた仕事を頑張ろうかな。