今週のお題「納豆」
納豆を食べ始めてはや30年が経つ。
食べ方にはちとうるさい。
そして、好きな食べ方は歳とともに大きく変化している。
納豆の食べ方の変遷を振り返ってみた。
納豆デビュー期
小学校に上がる前の頃から納豆を食べていた。
その頃はただただシンプルに、タレを混ぜただけの納豆をご飯と一緒に食べていた。
この時はご飯に混ぜていたと思う。
顔の周りはベトベトで、親泣かせだったことだろう。
特にこだわりなどないし、ただただ食べていた。
芽生え期
小学校の4年生に上がる頃、街から離れた小さな集落へ引っ越しをした。
その時近くに住んでいた従兄弟の家によく泊まりに行っていた。
その際の朝食で出てくる納豆の食べ方に衝撃を受ける。
納豆を少し深めのお皿に入れて、かつお節、オクラ、ネギ、生卵と一緒に混ぜるのだ。
トロトロのネバネバになった納豆をご飯にかけて、とろろご飯のようにすする。
これがまたなんとも言えず美味い。
その頃には、納豆とご飯を混ぜるようなことはしなくなっていた。
納豆に対するこだわりのようなものが芽生え始めたと言ってもいい。
そして、海苔をかけたりゴマを散らしたりといったアレンジを自分で加えるほどの納豆フリークへと成長していく。
絶対にこの食べ方が世界一美味しい。
そう確信して僕はそれからも食べ続けていく。
黒船期
「やっぱ納豆にはキムチだよな」
ある日、高校の友達がこう言ってきた。
従兄弟に教えてもらった食べ方こそ至高。
そう思っていた僕には、最初は響かなかった。
そもそも、僕があまり漬物が好きじゃないということもあるが、食卓にキムチが並ぶこともほとんどなかった。
なので、キムチなんて完全に眼中になかった。
しかし、周りの友人たちも、その『納豆キムチが最強説』を支持していた。
マジかよ。
気になった僕はキムチを買って、さっそく納豆キムチを作って食べてみた。
驚いた。
こんなめちゃくちゃに美味しいものがこの世にあったのかと。
臭いものと臭いものの共演。
発酵食品プラス発酵食品。
互いに高めあい、とてつもない力を発揮していた。
それからは、その手軽さも相まって、完全に納豆キムチ期へと移行していく。
原点回帰期
大学生になるまで納豆キムチを食べ続けた僕は、大学5年生(留年)の頃から一人暮らしを始めた。
そうなると、毎日がカツカツの貧乏その日暮らし。
キムチすら贅沢品となっていく。
そうして辿り着いたのが、『納豆卵かけご飯』である。
文字通り納豆と生卵を混ぜてご飯にかけるだけだ。
まぁよくある食べ方だし、よく聞く食べ方である。
しかし、この納豆アレンジの基本ともいえる生卵トッピングこそが、原点にして頂点なのではないかと思う。
その手軽さ、美味しさ、栄養価の高さ。どれをとっても満点だ。
真剣に毎日食べていたと思う。
朝でも昼でも夜でも、いつ食べても美味いし満足感がある。
難点は、全く咀嚼しないので、1分も経たずに食べ終わってしまうことくらいか。
イヤイヤ期
ある日、いつものように納豆卵ご飯を食べようと準備をしていたところ、何故だか急に食べたくなくなった。
飽きたのだ。
毎日毎日同じ食べ方をしているとそうなるのは当たり前だが、その時には生卵自体が嫌いになっていた。
そこで、とりあえず目玉焼きを焼く。
そして納豆が乗ったご飯の上に乗せる。
これこそが、僕の納豆アレンジにおけるNo.1長期政権を達成する食べ方である。
生卵に対するイヤイヤ期から始まったこの食べ方が僕に一番合っている食べ方だったのだ。
終わりに
目玉焼きを納豆ご飯に乗せ続けた僕であるが。
最近一番食べてるのは納豆にネギを混ぜて卵黄を乗せる食べ方である。
なんだかんだこれに落ち着いた感はある。
白身は白身だけで焼いて食べてる。
これも美味い。
僕の冷蔵庫から納豆が消えることはない。
これからも食べ続けるうちに食べ方も変わってくるかもしれない。
「これこそが一番だよ。」
そんな食べ方があればぜひともご教授ください。