先日散髪に出かけた。
少しずつ暑くなってきて、さっぱりとしたくなったからだ。
いつもの床屋へ行き、前回よりも短く切っちゃってくださいとオーダー。
散髪の間、店主と話をする。
僕はこの時間が割と好きだ。
この日も様々な話をした。
そして僕はいつもの話題を振ってみた。
そう、『薄毛の話』である。
髪の毛を大方切り終えそうなタイミングで切り出す。
「髪の毛大丈夫そうですか?これ以上薄くなってきたらもう角刈りしかないと思ってるんですけど?」
これは毎回言うことである。
店主は、薄毛の先輩でもあるので毎回僕に勇気をくれる。
「全然まだまだ大丈夫だよ」と。
僕はこの一言が聞きたくて床屋に行ってる節さえある。
しかし、この日は違った。
店主は僕に、
「どうやらDNAにはスイッチがあるらしいことが分かったんだって」
と言った。
僕は意表をつかれ、「えっ?」と聞き返す。
「最近の研究で分かったらしいんだけど、がんになりやすいとかどうかはDNAによって決まるってのがこれまでの定説だったんだけど・・・」
「ほう?」
「どうやらDNAにはスイッチがあって、がんになりやすいDNAを持っていても、そのDNAのスイッチをOFFにしていればなりにくいらしいんだ。逆にがんになりにくいDNAを持っていてもそのスイッチがONになっていなければなりやすくなってしまうんだって」
「そうなんですか?ってことは?」
「ハゲやすいDNAを持っていてもそのスイッチをOFFにすることが出来れば抜け毛を抑えることが出来るんだよ。そしてそのスイッチの研究は今後も進んでいくから、むらよしくんの髪の毛もまだ全然分からないよね。」
そうなのか、そんな研究が進んでいたとは。
スイッチの研究が進めば僕の頭皮も粘れるかもしれないのか。
うん。
おそらくハゲやすいDNAを持っている僕。
そんな僕から一言いいですか?
ハゲやすいDNAのスイッチ今すぐOFFれ!!!!
使わなくてもいいスイッチはOFFってくれ!!こまめに消してくれ!!節電ならぬ節毛じゃ!
節毛!節毛!さっさと節毛!しばくぞ!!!
なんちゅうスイッチをONにしてんねん。
いい加減にしろ。
あと・・・
店主はもっと励ましてくれ!
いつものように「まだ大丈夫だよ」と言え!
DNAのスイッチの話せんといかんくらいハゲてんのか?
いつものようにちゃんと励ましてくれよ。
「ハゲてます?」の問いには激しく否定してくれよ。
髪の毛はサッパリしたが、心はモヤモヤしたまま床屋を出る。
DNAのスイッチね。
とりあえず勉強を開始しよう。
どうやったら、『ハゲやすいDNA』とかいう世界一いらないDNAのスイッチをOFFれるのか。
みなさんも知っていたら教えてください。
よろしくお願いします。