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Oh!Me作戦会議
やっとの思いで大津駅に到着。
灼熱のなか漕ぎ続けた僕らはどろどろの汗まみれ。
どこかでお風呂でも入ろうかと考えたのだが、そんなことより何よりお腹が空いていた。
のんびりしてたらお店も閉まってしまう。
僕らはペコペコのお腹を満たすべくお店を探した。
土地勘ない、前情報ない、身なりが汚い。
僕らの3ない運動の結果、限りなく低く敷居を設定してくれてるはずの『サイゼリヤ』へ。
琵琶湖に程近い『Oh!Me』というショッピングモールのなかにある店舗だった。
今調べてみたら『サイゼリヤ Oh!Me大津テラス店』は残念ながら閉店してしまっていた。
あのときはありがとよ。
店に入り、とにかく腹を満たした。
3人ともバカだからパスタ2種類ずつ注文した。
僕はそれにミラノ風ドリアも追加した。
いっぱい自転車こいでたからセーフなんだな。
たった数時間自転車漕いだだけなのに、社会から逸脱したような感覚になっていたので、お客さんで賑わうサイゼリヤの一員になれた気がして少しうれしくなってた。
食べながら作戦会議をしていた。
今後どうするのかということである。
僕はこのまま大津一泊の翌日に京都に戻るという案を念のため言ってみた。
もちろん先輩に却下される。
『進む』ことは決まったが、焦点は『今日このあとどうする?』へと移る。
『泊まる』のか『進む』のか。
朝5時から列車旅をして京都から自転車で来た。
体はもちろん、心も疲れている。
お風呂も入りたい。
時間も遅いということもあり、『泊まる』ほうに傾きかけた会議に決定打が。
「僕、2000円くらいしか持ってないっす。」
行けるとこまで『進む』ことに決定した。
そうだった。
こいつ金ないって言ってたわ。
とりあえず後輩の驚愕の所持金に大爆笑して会議は終わった。
動き出す旅
さぁ決まってしまったからには仕方ない。
時間は22時を過ぎていたがとりあえず琵琶湖沿いの道に行ってみる。
湖沿いにはとんでもなくキレイな芝生がしかれた素敵な空間が広がっていた。
生まれて初めて見た琵琶湖は真っ暗で全く見えなかったが、簡単には1周させてくれなさそうなオーラを放っていた。
何をするでもなく、何を話すわけでもなく
ただ行きたくないというぼんやりとした思いだけがその場をジャック。
気がついたら1時間芝生でゴロゴロしてた。
その時自転車を貸してくれたT先輩から電話が。
『もうすぐ大津着くけどどのへんいるの?』
えっ?何しに?
仕事終わりに暇だったからと、京都からわざわざ来てくれるらしい。
その電話をきっかけに嫌々起き上がり、渋々自転車を漕ぎ始めた。
とりあえず琵琶湖に沿って彦根方面を目指してみる。
走り始めてすぐに先輩が到着。車から差し入れの入ったビニール袋を渡して颯爽と去っていった。往復四時間のドライブだ。
明日も朝から仕事らしい。
差し入れの中身はビールとロングカルパスだった。
先輩の差し入れセンスに脱帽してまた進み出す。
なんとなくノリで夜も進むことにしたけど、冷静に考えたら昼に漕ぐのはかなり危険だ。
連日気温は高く、35度を超えることもざらだった。
ここ滋賀でも明日は午前中のうちに33度を超える予報が出ていた。
それを思うと夜のうちに進めるだけ進むのはいい作戦かもしれない。
そんなことを思ううちにどんどんと不思議なテンションになっていった。
疲れの峠を越えた僕らは、異常なハイテンションで深夜の道をヘッドライトを燦々と輝かせながら爆走していた。
神々の凱旋
デリケートな僕の「野宿はちょっと…」という思いも相まってぐんぐんと距離を稼ぐ。
深夜というのもあり車通りも少なく快調に飛ばすことができた。
そして僕らのスピードをさらに上げてくれたのが
『ファミリーマート 近江八幡白王町店』の駐車場から僕の自転車に取り付けたスピーカー。
ここから先はほとんど民家がなく、ずーっと何もない道が続くので音楽でも流すかという話。
その記念すべき一曲目。
『ミリオンゴッド 神々の凱旋 』のポセイドンステージで流れる曲
「Aquarius 4V8」
www.youtube.com
この曲はすごい。
心をブチブチに揺さぶり、上げに上げてくれる。
スピードはマシマシ。野宿なんてしないさせない!
そんなこんなしているうちにどんどん空が明るくなってくる。
もう朝まで漕ぐしかない。覚悟を決めようじゃないか。
彦根に朝6時から営業してる『極楽湯』があることがわかったのでそこまでを目標に。
5時前。
これまで全く見えなかった琵琶湖の湖面が美しく朝日に照らされ始めた。
ちょっと水際まで降りてみよう。
完全に神いるよね?
凱旋してるよね?
先輩が人生で一番のポテンシャルを見せる。
ただふざけてオールナイトで漕いだが、まさかホントに漕ぎきれるとは思わなかった。
やっと見ることが出来た琵琶湖の大きさとかっこよさに少し浸ってしまった。
「僕は今、琵琶湖一周してんだなぁ」
今現在していることをただ呟いてしまう。
こういう心境になれるのは旅してる証拠。
さぁ極楽湯までもうすぐ。
神々のいる楽園へ急ごう。
つづく
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