家での朝食に飽きが来てる。
いや、正確には飽きたことにしてるだけで、ホントは面倒くさくなっている。
職場に行くまでの道中で適当なモーニングが食べれる店がないだろうか。
僕は6時台には家を出るので、遅くても7時には開いている店じゃなければならない。
そのため、早朝から開いてる店には並々ならぬ思いがある。
上に書いた店はどちらも名店ではあるが、職場からは遠い。
ここ以外の店にチャレンジしてみよかな。
ということで、愛宕商店街にある『パパスアンドママス』へ。
妙な屋号だが、おそらくアメリカのフォークグループからだろうと思われる。
僕が高知に来た15年前から、老舗の顔で営業していたので、かなり長いことやってるのだろう。
通う人々は『パパスママス』と、アンドを抜いた形で呼ぶそうだ。
ディープな佇まいで、一歩踏み出しにくいが、行くしかない。
7時に開店、同時に僕は入店した。
入口から厨房に向けて真っすぐに並ぶ二人掛けのテーブル。
この店は基本常連のお客さんしか来ない。
それぞれがピンでやってくるので、全員が入口に背を向けて、テレビ方向を向いて座る。なかなか異様な光景だ。
コロナの感染拡大に伴って普及していった、全員が同じ方向を見て座る会食スタイルは、このパパスママススタイルに影響を受けたに違いない。(違う)
メニューはこんな感じ。
いかにもモーニングといったオーソドックスなメニューのなか、一つだけ場違いなやつがいる。
『ラーメンセット』だ。
めちゃくちゃ気になったが、デビュー戦で調子こいてはいけないので、大人しくBセットを注文。
うむ。一切の変化球なしの王道モーニング。
ホットサンドの中身は玉子だ。
素朴で落ち着いた味。それにバチっとハマるオールドスクールな苦みの効いたコーヒー。
由緒正しい喫茶店のモーニングである。
気が付けば常連さんが集い始めてきている。
新顔は速やかに退店するのがスマートな振舞だろう。
会計を済ませる。
僕はBセットなので、450円だ。
後ろの席のおばあちゃんが、注文と同時に、その場で先にお金を払っていた。
「Aセット今日は350円」
ん?
Aセットは400円なはずだけどな・・・
シニア割でもあるのだろうか。
お店を出た後、パパスママスの常連である後輩に聞いてみた。
すると、驚いたことにパパスママスでは、日替わりで、モーニングメニューの50円引きをしているそうなのだ。
今日はAセット、翌日はBセットというように。
公式にそういったアナウンスは書かれていないので定かではないが、実際後ろのおばちゃんは50円引きだったので、そうなのだろう。
なんて面白い店だ。
ちなみに後日もう一度訪れ、確認したがその日もAセットが50円引きだった。
噂は本当のようだが、真偽のほどはご自分で確かめてもらいたい。
ちなみに僕はその日はラーメンセットをオーダー。
完全に二日酔いにチューニングを合わせた優しい味。
あっさりスープが沁みわたる美味しさであった。うずらの卵というとこに、只者ではない雰囲気を出している。
ご飯も炊きたてでツヤツヤなのも好感が持てる。
次はちゃんと二日酔いで来よう。
ランチも安すぎるほど安い。
ちょこちょこ使いどころのある喫茶店である。
また来よう。
定休日:日曜日
営業時間:7時~16時半