5時半に起床し、洗濯や掃除、トレーニングに朝食まで済ませる。
日曜日なのに何をこんなにせわしないかというと、今日はSUPデビューするから。
新しい趣味にと期待しているアクティビティだ。
届いてからずっと開けてなかったが、やっと段ボールから出してみた。
これだけのものを一つのバッグに入れて担いでいく。
めちゃめちゃデカいし重い。
これ背負って長い距離を歩こうと思っていたが、絶対無理だということが分かった。
10時過ぎ、本日の遊び場である仁淀川に着いた。
天気は曇ったり晴れたり。
キャンプの師匠であり、ファッションの師匠であり、会社の上司であるアウトドア名人と二人でのSUP特訓なのだ。
上司も今年購入したそうだ。
まずはバッグから出して空気を入れるところから。
これが非常にダルい。
5分ほどかけて、目安の15気圧まで空気を入れる頃には汗だくになっていた。
よし。いよいよだ。
SUPを片手に川に入る。
上司は僕よりも2週間早くデビューしており、色々と教えてくれた。
一番に最初に言われたのは、「サングラス外したら?」というものだ。
理由は何回もコケて入水することになるから失くす危険があるらしい。
悩んだが
「大丈夫です」と自信満々に答えていざ出発。
まずは座った状態で乗って、漕いでいく。
思っていたよりも浮力が大きく、沈みそうな様子はない。
慣れたらその場で立ってみる。
うん。
イケる。
最初はただ立って漕いでるだけ。
コケないようにそーっと漕ぐ。
うん。面白いけど、うん。
そのうち少し慣れてきたところでターンの練習開始。
ボードの後ろの方に移動して、前方を浮かせてキュッとターンする。
これがめちゃめちゃ難しい。
ここで初めて思いっきりコケてしまい、盛大にダイブした。
た、たっ楽しいぃぃぃぃぃぃl!!!!!
一度ダイブしたことでテンションも爆上がり、そしてそこからはコケることを恐れずにアグレッシブにいろんな技にチャレンジすることが出来た。
これかーみんなが、SUPは練習が楽しいと言ってたのは。
実際それからほとんど休憩なしに、14時まで川に入っていた。
上司も相当コケていて、終いにはサングラス失くしていた。
奇しくも、サングラス着用の危険性を身を持って教えてくれた格好だ。
僕も次からは気をつけよう。
日差しもガンガンに照りつけ、日焼け止めを塗ればと後悔するほどの天気になったが、川の水は冷たくて気持ちがいい。
何度も何度も川にダイブしながらターンの練習を繰り返した。
ただ単純に遊びとして楽しいというのもあるが、この歳になって、
『できないこと』にチャレンジするという行為自体がとても楽しかった。
大人になって職を持って車を持って。
いつしか『できることだけ』をやるようになった僕。
元々何をやるにもそんなに不器用でもなく、そこそこに出来てしまう。
それがどうだ。
思った通りにボードを操れずに何度もコケている。
それでも飽きずにまた同じことをする。
それが楽しくてしょうがないのだ。
これはいい楽しみ見つけたかもしれない。
いい買い物をしたかもしれない。
早くうまくなりたい。
そう思いながら僕のSUPデビューは終わった。
体は疲労に包まれている。
からだ中あちこち痛い。
意外なほど全身の筋肉を使う。
これはいい運動だ。
動いた分は食べないとね。
体感だけど5秒くらいで完食したよね。
お店を出て歩いてると夏の匂いがすることに気付いた。
これからどんどんこの匂いが濃くなっていくんだろうな。
午前中SUPしてガッツリ飯。
午後はエアコン効いた部屋で昼寝。
夕方起きて歩いて近所の中華料理屋で一杯ひっかける。
そんな夏の過ごし方が見えてきた。
夏の匂いが濃くなる予感に胸を躍らせながら日曜日は終わる。
よし。仕事頑張ろう。