僕の愛してやまないかつやには、優秀な弟分がいる。
それが『からやま』である。
アークランドサービスホールディングスの系列店であり、その名の通りからあげをメインに提供している飲食チェーンだ。
僕は結構好きで、近くに行くときは割と利用していた。
過去には、一日に同じ定食を2回食べたこともあるくらいだ。
しかし、僕の好きだった『からあげ定食』がなくなってしまってからは、あまり行かなくなっていた。
そんなからやまだが、かつやと同じように定期的に期間限定のメニューを出している。
そのメニューのなかには、「マジ?」と思うような頭の悪そうなメニューもチラホラと聞こえてきていた。
さすがはかつやの弟分、アホな遺伝子をしっかり受け継いでるなと思いつつも、かつやのアホさを追いかけるだけで精一杯の僕は、からやまにまでは手を出していなかった。
しかしこの度、ちょっと看過できないほどのメニューを見つけてしまったので、我慢ならなくて行ってしまった。
それがこの『赤カリ麻婆飯定食』である。
色々と言いたいことはあるが、とりあえずヤバいね。
「よし、皿うどんも入れちゃおう」と提案した人は、どういう知見からそこに辿り着いたのか気になって仕方がない。
偏差値はおそらく20くらいだ。
まぁでもパリパリでカリカリの麺はアクセントには悪くないのだろう。
「そんなアホな」と言いつつも結局お店まで引き寄せられている時点で、このメニューの開発者の術中にハマっている。
そう考えるとこのメニュー考えた人はやっぱりすごいな。
偏差値高いかも。
お店に着き、件の赤カリ某を注文。
結構な混み具合の店内、周りを見るも誰一人食べている人はいない。
みんな大根おろしの乗ったさっぱりしてそうなものを食べてた。
僕もアレにしたらよかった。
その気持ちが高まってくるなか、そいつはやってきた。
左に見えるアホのパリパリはひとまず置いといて、ものすごい本格中華の香りがする。
麻婆飯としての能力は高そうである。
まずはシンプルに麻婆飯として食べる。
うん。美味い。
ピリ辛の麻婆茄子は単体で美味しいし、ご飯との相性も悪くない。
そして辛みを纏った唐揚げ、『赤カリ』は、その名の通りカリッとした衣は麻婆の餡に埋もれても健在。そして食べやすいサイズにカットされてるところも好感が持てる。
ご飯にかかっている必要性は分からないが、麻婆茄子と赤カリは普通に美味しい。
これだけで十分定食として成り立つし、夏にぴったりという文句も間違っていない。
問題は皿うどんだ。
僕は、カリカリでパリパリの麺はアクセントとしてはいいかもなどと、甘いことを考えていた。
実際はこうだ。
皿の半分を覆うほどの量で、アクセントどころの話ではない。
主役を主張している。
味については、見たまんまというかまぁ予想通りというか、皿うどんとしか言いようのない味である。
うん。
必要かな?
普通の中華餡がかかってる状態で食べたいな。
まぁなんというか、やっぱり偏差値は低かったなって感じです。(褒めてる)
僕はそうですね。
普通に好きですね。
味もアホさも。
全然ありです。
全然もっかい食べたいですね。
完食してお店を後にするときにこんなポスターが。
だからみんなこれ食べてたのか。
みなさん、悪いことは言いません。
絶対にこれ食べたほうがいいです。
現場からは以上です。