絶賛海外主張中である僕。
結構忙しいのだが、そこそこ自分の時間も過ごせている。
そんななか、ローカルなお店をめぐるという僕の趣味というかライフワークも絶好調。
日本人観光客なぞほぼ来たことがないような、英語すら通じないエリアでのお店探しは非常に興奮する。
ガイド片手に歩く人には絶対に視界にすら入らない店にあえて入るという旅の醍醐味を満喫中である。
そのなかで、昨日食べたお店でのこと。
その店は昼間に見つけて、美味しそうだなと目星をつけていた。
夜の営業時間を確認すると21時閉店と書いてあった。
絶対夜食べに行こうと決めて仕事へと戻った。
仕事を終えたのが20時40分。
宿に戻り、歩いてお店に向かう。
ギリ間に合った。
そう思って店に入るが、店内は少し暗くなっており店主がお金を数えてた。
とりあえず英語で声をかけてみる。
ほぼ反応がない。
とりあえずグーグル翻訳を使って、
「まだ営業してますか?」
と尋ねてみた。
店主は自分のスマホを使って何やら音声入力をして、笑顔で僕に画面を見せてきた。
そこには
「僕らはいつ休んだらいいの?」
と書かれていた。
全く想定していなかった答えだったが、確かにその通りだなと思い、また来ますと告げてお店を後にした。
宿に帰る道中、僕は思った。
返しおもしろっ。
「僕たちはいつ休んだらいいの?」
初めての客に対して、
まだやってますか?という問いに対して、
外国人に対して、
多分だけど120点の返しだと思う。
事実僕はめっちゃ笑ってしまったし店主もめっちゃ笑ってた。
こんな返しがあったのか。
僕には到底思いつかない。いや思いつけない。
日本の飲食店でこんなことが言える店がいくつあるだろう。
僕はこれまで、相手の気持ちとかを勝手に慮りすぎていたのかもしれない。
どういう風に伝えたら相手が傷つかないだろう?
どんな言葉をチョイスするのが無難だろうか?
そんなことばかり考えていた。
相手からのボールを相手が取りやすいように投げ返していただけなのだ。
でも案外そんなことばかりじゃなくてもいいのかもしれない。
そんなことばかり考えてたらこんな面白い返しは出てこない。
少なくても「僕たちはいつ休んだらいいの?」は絶対に出てこない。
返しの候補にすら出てこない。
僕は自分のこれまでの考え方とこれからのことを色々と見直してみたいと思った。
そして翌日の昼、再びその店を訪れた。
店主は僕を見るなり、笑顔で「How do you do?」と握手してきた。
昨日の返しからのこの対応までが一つの流れだったんだと思う。
そしてその店で食べた炒飯は現時点でこの出張中で食べた一番美味しい食べ物だった。

人からパスされた言葉をどう返すのか。
相手を思いやる言葉だけでは足りない。
おもしろく返さなければ。
相手が投げてきたボールを思いっきりカーブやスライダーで投げ返してもいいんじゃないだろうか。
この出張でたくさん学べる気がしてきた。