新年度が始まり、忙しく1週間を過ごした。
疲労もストレスも溜まってくる。
そんなタイミングにかつやから新作の知らせが届いた。
みんなが喝を入れたいここぞのタイミングを逃さないかつやはさすがである。
今回の新作はその名も『肉あんかけロースかつ丼』だ。

『無地で茶色』こそ正義とでも言わんばかりのビジュアルに、なにかこう沸き立つものを感じるのは僕だけではないはず。
そして、「カツ、肉にうまる」という意味不明なキャッチコピーが躍っているのも見逃せない。
「瞬間、心、重ねて」に通じるものを感じたのだが、これはきっと僕だけかも。
4月10日(金)の販売初日、僕は20時過ぎにお店へ向かった。
お腹を空かせている。
この日は朝6時半に朝食を食べた。
そして昼食は12時過ぎにヘルシーなものを食べている。
そこから一切の間食をしていない。
もちろん肉あんかけロースかつ丼という目標をセンターに入れてスイッチするためだ。
入店入店
カウンターに腰掛け、店員さんがお茶を持ってくるのを待つ。
店員さんが来たのと同時に、「肉あんかけロースかつ丼と温玉ください」と丁寧に伝えた。
注文と同時に両肘をテーブルにつき、あごの前に両手を置く碇ゲンドウスタイルで待つ。
店員さんは、「すみません本日品切れになってます。」と静かに伝えてきた。
僕は微動だにせず眼鏡を光らせながら、「では、ねぎタルチキンカツ丼ください」と低い声で言った。
本当ならばここで暴れだしたかった。
でも僕は使途みたいなことは決してしない。
せめて、人間らしく
その後、ねぎタルチキンカツ丼の美味しさを再認識してお店を後にした。
翌日の昼前。
僕は再びかつやを訪れる。
「肉あんかけロースカツ丼温玉のせください。」
元気よく注文した。
注文後ふとメニューのほうに目をやると、見慣れない文字が見えた。

こんなの見たことない。
普通のコロッケやチーズコロッケは何度も食べたことある。
しかし、こんなのはみたことない。
僕は再び店員さんを呼んで追加でライスコロッケを注文した。
待つこと10分。
僕の目の前に茶色い物体が置かれた。
例のライスコロッケである。

でっか・・・
ちょっと待って、でっか。
終わった。
湯のみと比べたら分かるが、めっちゃデカかった。
これで税込み170円とかウソつくなや。
いったん僕の思考は止まった。
そして間髪入れずにヤツも来た。

温玉が零れ落ちるほどの高さを誇るカロリーマウンテン。
潔いほど色味をなくしたこのビジュアル。
余りに情報量の少ない見た目をしているが、美味いこととお腹いっぱいになることだけは分かる。
むしろその情報以外に必要なものなどない。
いざ実食。
ロースカツを一切れ持ち上げる。
肉あんかけがかかった完璧なビジュアル。
「ジャクっ」
とろっとした餡をまといつつも衣の剣立ちは衰えていない。
そして味だが、
美味い
思っていたよりもずっと美味しい。
黒味噌仕立ての肉あんかけなので、かなり甘い味を想定していた。
かつやの味噌ダレはチョコよりも甘いと評判だからだ。(僕調べ)
しかし今回の肉あんかけに関しては全く違う。
なんならピリ辛まである。
上手いこと表現は出来ないが、『名古屋っぽい』味である。
これがロースカツに合うの合わないのって、めっちゃ合う。
これはかなり美味しい。
ロースカツの下にはキャベツの千切りが敷き詰められており、食感・味という両面からアクセントになっていて非常によき。
温玉を割ってみる。
漆黒の肉あんかけの上にとろーっと黄身が流れ・・・

ない。
今日の温玉のコンディションは固めで、全くもって流れなかった。
だが味にはドンピシャでハマる。絶対にあったほうがいい。
ガツガツと夢中で食べていると、ふと視界の隅に馬鹿でかい茶色い物体があるのに気づく。
カレー&ライスコロッケである。
忘れていた。
お腹は結構張ってきている。
その状態でこのデカいライスコロッケを?
まず一口かじってみる。
うん。悪くない。
だがどう考えてもデカすぎるし重たすぎる。
下手したら昼飯はこれ一個でいいだろってくらいのボリュームだ。
まずは肉あんかけロースかつ丼を食べ終えた。
そのままの勢いでライスコロッケの残りをかじる。
かなりお腹いっぱい。
それに胸やけもすごい。
僕は残る力を振り絞ってなんとか完食した。
その後2時間はソファから動けず、せっかくの土曜の午後を台無しにしてしまった。
肉あんかけロースかつ丼は、カツ丼、ソースカツ丼に次ぐ3番目のカツ丼になりうるほどのポテンシャルを感じた。
非常に美味しかったしまた食べたい。
だが、カレー&ライスコロッケ。
お前はダメだ。
小さくなって出直してこい。