むらよし農園

面白いことが書ければと。

趣味に厳しいおじさん達

先日のこと。

 

おじさん3人で飲んでいた時の話。(おじさん3人で飲むな)

 

始まってからしばらくは最近寒いだのなんだの、仕事がどうだとかいう話をダラダラとしていた。

 

しかし途中で一人のおじさんがこう切り出した。

 

 

「趣味ってなんかあります?」

 

珍しい話題だなと思っていると、話を切り出した本人がこう続けた。

 

「僕は最近出勤の時間が少し変わって、午前中暇になる時間が増えたんですけど、その時間がもったいないのでせっかくならと映画を観るようにしてるんですよ。これって趣味って言えます?」

 

ほうほう。いいじゃないか。

時間を有効にしようと映画を観る。いい趣味じゃないか。

 

 

そう思っているともう一人のおじさんが喋り出した。

 

 

「そんなもん全然趣味じゃないわ」

 

 

僕は耳を疑った。

 

え?趣味じゃないの?そもそも趣味って人に判定されるものなの?

 

助け舟を出そうと口を開きかけたとき、最初に聞いた男がこういった。

 

 

「そうですよね?これは趣味じゃないですよね!」

 

趣味じゃないんかい。

 

さらにこう続けた。

 

「いやーこれを趣味ですって言うのちょっと恥ずかしいと思ってたんですよ。だからよかったです。」

 

僕は呆気にとられたが、なんとか振り絞っていってみた。

 

「いや、別に普通に趣味じゃない?全然それが趣味でもいいんちゃう?恥ずかしいとかないよ。」

 

僕的には非常に普通のことを言ったつもりだったが、この発言が二人に火をつけてしまった。

 

二人掛かりでものすごい反論を受けた。

 

 

まとめると以下のようなことである。

 

・時間がもったいないなどといった動機で始めてはならない。(やりたくてやりたくてたまらないといった気持ちで自然発生的に始めねばならない)

・自信を持って好きと言えるものでなければならない。(一点の曇りもないくらいに好きだといえる根拠がなければならない)

・もっともっと高いレベルでその趣味をしてる人に恥ずかしい。(どんなジャンルでも先駆者や第一人者がいる。軽い気持ちで始めてはその人に対して失礼)

・損得の感情が一切あってはならない。(もしかしたらお金になるかもといった感情があってはならない)

 

このようなことを言っていた。

 

 

一体誰が趣味持てるねん。

 

 

僕は驚愕していた。

 

誰でも簡単に話題に出来て、そして誰もその話を真剣に聞かないでおなじみの『趣味の話』をこんなにも真剣に考えてるおじさん達がいることに。

 

僕はどんなきっかけであろうと今その瞬間が楽しいと思えるようなものがあれば趣味だといっていいと思っている。

 

サーフィンだって読書だってSUPだって完全に趣味である。

 

しかし、二人の定義に当てはめると趣味ではないという。

 

そもそも二人の考えでは多趣味な人は趣味がないという認識だそうだ。

 

驚きである。

 

一度の人生、様々なものに関心を持って挑戦できるというのは素晴らしいことと思えるのだが・・・

そう思わない人もいるということを知れた。

 

僕は最近新しい趣味として『カフェに行くこと』を追加しようと思っている。

 

「お気に入りのカフェは?」と聞かれても即答で

 

「タリーズ」

 

と言うと思う。

 

それでも余裕で胸張って趣味と言えるけどな。

 

世の中は不思議である。

 

これほど熱い思いで趣味を語れるおじさん二人には現在趣味と言えるものはないらしい。

そのうちの一人は、

 

「かろうじてパチンコかな。」という名言を放った。

 

今後このおじさん達が誰にも恥ずかしくない趣味を獲得することを切に願う。