むらよし農園

面白いことが書ければと。

ソロキャンプ失敗談

タイトルのように書くと、いかにもソロキャンプ中の失敗談のように思えるが、これから僕が書くことはそういったものではない。

 

文字通り『ソロキャンプに失敗した』話である。

つまるところ、ソロキャンプが失敗に終わっているということ。

ソロキャンプ未遂事件とでも言えようか。

 

 

ソロキャンプへの憧れ

僕がキャンプを始めたのはおよそ4年前。

先輩キャンパーに連れられて始めたのがきっかけだ。

 

当時は何も持っておらず、ひたすらに居候キャンプの日々。

しかし、椅子に、テーブルに、コットにテントに・・・

徐々に自分のギアを増やしていく。

 

一通りのギアが揃っていくにつれ、ソロキャンプへの憧れも強くなっていく。

YouTubeでもソロキャンプの動画ばかり見ていた。


www.youtube.com


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そして、一通りのギアを揃え切った頃、ソロキャンプへチャレンジしたのだ。

 

 

失敗1回目

初めてのチャレンジは、キャンプ仲間とよく行っていた河原。

キャンプ場ではないがキャンプするのはOKな場所。無料だし、野営っぽい雰囲気を味わえるお気に入りの場所だった。

 

15時過ぎに到着。

何組かのキャンパーが先に来ていた。

僕は心底ホッとした。

初回から『完ソロ』は厳しいなと思っていたからだ。

(完ソロとは、キャンプ場に自分しかいない、完全に一人きりのソロキャンプのこと)

 

完ソロが厳しい理由は色々あるが、まぁシンプルに『怖い』に尽きるよね。

 

何がって?

 

お化けしかないでしょ。

 

他のキャンパーがいることに安心し、のんびり設営を開始。

無事にテントを張り終えたあたりで、不穏な気配を感じた。

 

なにやらほかのキャンパーが帰り支度をしているように見える。

いや、気のせいや。きれい好きなだけや。

 

 

1時間後には僕以外のキャンパーはみな帰っていった。

 

さっきまであんなに人がいたのに。

 

僕は暗くなり始めた河原の怖さに耐えられず、急いで撤収作業を開始した。

実はこうなることを見越して、お酒にも手を付けてなかったんだけどね。

準備していたキャンプ飯は、家で食べることに。

イトメンのチャンポンめん美味しいよね

こうして僕の初挑戦は終わった。

 

失敗2回目

次の挑戦はその翌月となった。

前回は覚悟が足りなかった。

何かあったら帰れるようにと、お酒を飲まなかった。

 

しかし、今回は違うぞ。

設営を終えたらすぐに飲んでやる。

 

場所は前回のとこよりも人が多いし、街からも近いキャンプ場。

ここなら誰かはいるはずだ。

 

そう思い、設営終わりに缶ビールを開けた。

 

絶対に泊まるぞという覚悟の味がした。

 

陽が落ちてきて暗くなる。

寂しさに支配されていく。

でも今日は他にも泊ってる人がいる。

大丈夫、大丈夫。怖くない怖くない。

 

気が付くと僕は、近くに住むキャンプ仲間に連絡をしていた。

そして1時間後には、隣にテントを張ってもらい、仲良くデュオキャンプと相成った。

これが2回目の失敗である。

 

 

3回目の失敗

そして3回目のチャレンジは、半年後になる。

前回、前々回の失敗から学んだことを活かして、恐くなったり寂しくならないような工夫をする。

 

まず、キャンプに行きたくなるようなニューギアを用意していた。

そして、キャンプ場で退屈しないように本やゲームなどを持っていった。

 

そして、食べきれないほどの食材と飲み切れないほどの酒を持っていった。

パンパンにお腹を満たして、浴びるほど酒を飲んで早いとこ寝てしまおうと思ったのだ。

 

作戦は、順調に進み、もう帰るなんてありえない程お腹も満たされ、酔いも回っていた。

 

今日は初のソロ成功かと思われた20時過ぎ。

 

見慣れた車がやってくる。

 

キャンプ仲間の上司である。

 

そして僕のテント近くに車を停め、テントを設営し始めた。

見事に前回と同じデュオキャンプスタイルの完成である。

 

まぁ、あたかも妨害されてるように書いているが、昼のうちに

 

「今日、波川の河原でソロキャンプしようと思っています。あくまでソロでやりますが、念のため隣のスペースは空けてます。酒も2人前以上は買ってます。」

 

と連絡を入れておいたのである。

 

つまり始まる前からもう負けていたってこと。

 

 

これが僕のこれまでのソロキャンプ失敗談である。

 

なんとも情けないことだ。

 

しかし、もう違う。

34歳になって、怖いも寂しいもないだろう。

 

今日こそはキメたいと思います。