前回の話はこれ↓↓
ホアンキエム湖早朝散歩
昨夜の疲れから、遅くまで寝るかと思いきや、7時前に目が覚めた。
タッチーさんも起きていたので、二人でホアンキエム湖を散歩しに行った。
キッシーさんは一生寝てた。
ホアンキエム湖は、観光地としても有名で、様々な歴史的な建造物やオブジェがある。
観光客だけでなく、地元民にも愛されており、湖畔沿いにはジョギングをする人や散歩する人など、多くの人で賑わっている。
モテキ
30分ほど散歩していたのだが、とても不思議なことに多くのベトナム人に声をかけられた。
ベトナムが親日な国であるというのはなんとなく知っていたが、こんなに声をかけられるとは思っていなかった。
しかも、声をかけてくるそのほとんどが女性からだ。
こんなにモテたことはこれまでの人生で初めてである。
若い女子学生に取り囲まれ、一緒に写真を撮ってほしいとお願いされた。
夢か、詐欺かどっちかだと思いながらOKすると、女子学生たちは嬌声をあげて喜んでくれた。
そして数人の女子学生に囲まれて写真を撮る。
両隣の女子が腕を絡めてくる。
僕は移住を決意した。
写真を撮り終えた後も、女子学生たちは嬉しそうにお礼を言って、何度も手を振り去っていった。
ちなみにベトナム人女性は、日本人に似ている人も多い。
そしてみなスタイルがすごくいい。
まぁなんというか、すごくいい。
湖畔で朝食を
しばし歩いた後、湖沿いのお洒落なカフェで朝食をとることにした。
おそらく観光客をターゲットにしたカフェで、客も僕ら以外は全員セレブ感漂う欧米人。メニューもネイティブ料理は一切ない。
これは僕の旅ルールには反するが、この時はそんなこと考えれなかった。
さっきの経験を引きずる僕らは、俳優のように気取りながらテラス席を希望した。
湖を眺められるテラス席でコーヒーを飲みながら、僕ら二人は先ほどのモテキを思い出していた。
日本に住んでいてあんな経験をしたことはない。
まるでアイドルになったんじゃないかと思うほど。
タッチーさんはイケメンだとして僕はおそらくそうじゃない。
夢だったんじゃないか。
いや、僕の腕に残るあのぬくもりは夢なんかではない。
念のため、二人とも
『ベトナム 移住』と検索をしていた。
ハノイとの別れ
最高のスタートを切ったハノイでの旅も、たった2日で終わりを迎える。
僕はハノイからゆっくりホーチミンに向かう予定だった。
そして、ホーチミンに住む後輩の家にしばらく泊めてもらうつもりでいた。
しかし、その後輩がもう少ししたら、日本に一時帰国しないといけなくなったとの連絡が来た。
つまり、後輩の家に泊まるためにはすぐにホーチミンへ行かなければならない。
僕は悩んだ。
まだハノイをほとんど見れてないなか、ホーチミンへ行ってもいいのだろうか。
それに、ここで僕がホーチミンに行くということは、タッチーさんとキッシーさんと別れることになる。
もちろん、もともとは別々の旅をしていたわけなので、当然ではあるが。
僕は翌日にホーチミンに向かうことにした。
ハノイに2泊しかできなかったことは残念だし、タッチーさんたちと別れるのは寂しいが仕方ない。
後輩の家にタダで泊まれるチャンスを逃すわけにはいかない。
また、どこかで
ホーチミンに行くと決めて、急いで飛行機を調べた。
前日にチケットとるとなると、一体いくらかかってしまうんだとビクビクしていた。
しかし、その心配は杞憂に終わる。
翌日の朝の便のホーチミン行き。
約6千円だった。
そんなことある?
ホント?
どうやら、東南アジアの国内線はとても安いらしく、だいたいこのくらいの金額で行けちゃうとのこと(2013年当時)
ネットでの決済を終えた僕は、ゆっくり眠りについた。
翌朝、二人に見送られて空港へ向かう。
「また、どこかで会おう」
そんなドラマのようなセリフを言い合って、がっしりと握手をして二人と別れた。
旅してればまたどこかで会えるはず。
初の海外国内線
空港に着いてから僕は緊張していた。
決済は完了していたが、手元にチケットはない。
ベトナム語は話せない。
知り合いはいない。
不安しかない。
スマホの決済完了の画面をじっと見つめながら出発ゲートらしき場所を探す。
どうやらホーチミン行きのゲートを見つけて、そこで時間まで待機する。
念のため係員にも、画面を見せて聞いてみる。
「これ払えてる?これでホーチミン行ける?ここで待ってて正解?」
なんとか英語で聞いてみるが、係員は英語をあまり理解できておらず、自信なさげに、
「大丈夫」
と言ってくれた。
僕の不安は増しただけだ。
そして出発の時間が迫り、ホーチミン行きの搭乗が始まった。
みんなが並ぶ列に行く。
僕以外のみんなは、紙のチケットを持っていた。
あれ?
これやらかしてる?
僕の番が来て、僕はおずおずと画面を見せる。
案の定、係員は困った顔をして、少し待っててくれと言い、僕の後ろの客の相手をし始めた。
僕以外の全員が搭乗手続きを終えると、出発予定時刻まであと10分になっていた。
僕はもうダメだと思った。
そこから係員2人に囲まれて、なにやらよく分からないやり取りを20分ほどして、なんとか飛行機に乗れた。
僕のせいで出発を後らせてしまった申し訳なさはあったが、そんなことよりも、1人で海外の国内線に乗れた達成感の方が大きく、ドヤ顔での搭乗となった。
周りの人はさぞ腹が立っただろう。
ごめんなさい。
さぁホーチミンだ。
つづく