雑誌『POPEYE』にて連載されている、建築家で作家の坂口恭平さんのコラム『SING IN ME』に興味深いことが書かれていた。
中学生になった坂口さんの娘にテスト勉強の仕方を教えるという話なのだが、それがなかなかに面白い教え方なのだ。
坂口さんの娘のクラスではみんな塾に通っていて、坂口さんの娘だけが塾に行っていないそうだ。
そのため、勉強が少し難しくなってきていて、塾に行きたいと言ってきたそうである。
そのため坂口さんは勉強の仕方を教えることになったという流れだ。
テスト勉強を教えるというと、問題の解き方や問題文の読み方、あるいはノートのまとめ方や勉強する時間帯のアドバイスなどが浮かぶのではないだろうか。
最近ではスタディサプリやYoutubeなど、インターネットを駆使して勉強する子どもも少なくないので、そのような優良なコンテンツを教えるというのもありだろう。
しかし坂口さんが教えたやり方は、『スケジュール表の作り方』だという。
テストまでの残りの日数と、テスト範囲を把握し、そこから計算して1日1日の勉強のスケジュールを立てるというやり方を教える。
これだけである。
決して勉強を教えるでなく、スケジュールの立て方を教える。
これってとっても大事なことなんじゃないかと思った。
坂口さんは、こう言っている。
「何かをやり遂げようとするとき、大事なことが、全体量の把握だ。これが分かってないと、何をやってもまとまらなくなる。」
全くもってその通りだ。
僕は自分に言われているのではないかと思った。
そのくらい、大人になっても大事なことだ。
全体量を把握して、それをやり遂げるためのスケジュールを立てる。そしてそのスケジュール通りに淡々とやっていく、これを『段取り』という。
この段取りは学校では教えてくれないのだ。
学校というものはいつだって学校のペースで物事を進める。
いや、進めてくれると言っていいだろう。
しかし、卒業すると、段取りを身に着けずに社会に出ていく子どもたちは多い。
当たり前だ。教えてもらってないのだから。
坂口さんはこうも言っている。
「段取りに関して、学校で子どもたちに教えてる姿を見たことがない。だから、みんな社会に出て困るし、会社で働く、しかアイデアがないと思ってしまうのである。会社で働くのが苦手な人もいるはずだが、その人はもう無職でいるしかない、みたいな極端な思考になってしまう。」
段取りを身に着けていれば、組織に属していなくたって、自分なりの働き方を見つけることが出来るのではないかということらしい。
そうかもしれない。
社会に出てちょっとのことで躓いたりして、そのまま自分は向いてないと感じてしまう人は多い。
そんな人こそこのコラムを読んでほしい。
全体量の把握とそこからスケジュールを作るという方法さえ身に着けたら世界は変わるはずだ。
スケジュールを立てることが苦手な僕にとっても、とても勉強になったし、やってみようという気になった。
ちなみに、坂口さんの娘さんはクラスで一番の成績をとることが出来たそうだ。
素晴らしい。
僕も見習おう。
えーと、今抱えてる仕事の総量は・・・
来週までの締め切りのやつが・・・えーとこれと、これ・・・とあとなんだっけ?
今月までで大丈夫なやつが・・・えーと、あれ?今やってるのは今月まででいいやつか。今やらんでいいか。
とりあえず優先順位はなにがどうで、どれがあれで・・・
スケジュール立てるには毎日のこなす量を決めるんだけど、いつまでにってのが曖昧だから、一旦全部の仕事の締め切りの整理を・・・
ふぅ。
まぁこんなもんです。