4日連続飲み会の明けた朝。
若干の眠さはあったが、体は思っていたよりもマシだった。
おそらく「刃牙」で言うところの『毒が裏返った』現象かな?
そんな遅くまで寝ることなく起きれたため、大量に洗濯をする。
天気も悪くないし、久しぶりに外に洗濯物を干した。
花粉が舞い始めて2か月ぶりに外に干せた。
髪を切りに行き、今日はキャンプである。
4日連続の飲み会からのキャンプなんて自殺行為だが、今日は泊まらず夜には帰るのでノンアルコールだからへーきへーき。
道中、桜がきれいすぎてなんだか寂しくなる。
こんな場所にこんなにきれいな桜が咲いてたのか。
こんなに見ごろの桜をゆっくりと見にくることはもうできない。
来週には散っている。
数々のスポットを通り過ぎながらそんなことを思う。
桜の見ごろはあまりにも短い。
だからこそあんなに心を掴むんだね。
到着したのは越知町『宮の前公園』。
無料でキャンプを楽しめる人気の公園だ。
春は桜、秋にはコスモスを楽しむことが出来る。
今日は、桜を満喫できる最後の週末ということもあって大勢の人で賑わっていた。
スノーピーク、コールマン、テンマクデザイン、DOD、ゼインアーツ、サバティカル、・・・などなど新作テントの展示会場のような様子。
今日はいつものキャンプメンバーさんとのキャンプ。
他のメンバーは前日から泊まっていたのでその場所へ。
泊まりじゃないキャンプのなんと楽なことか。
荷物も半分以下だ。
キャンプブームに乗っかり、新作キャンプギアがバンバン世に溢れてるこの令和に、僕のギア入れはまさかの「カゴ」だ。
このカゴに最低限のギアを常に入れているのでデイキャンプでも泊まりでもガバっと持っていくだけ。
なかにはバーナー、メスティン、ナイフ、ホットサンドメーカー、カッティングボード、ランタンなどが入っている。
今度じっくりギア紹介なんてのもありかな。
陽が傾いてきて公園内の提灯に火が灯る。
一斉においしそうな食べ物が出来上がっていく。
精肉店のコロッケなのに予約がないと買えないほどの売れ筋商品だ。
無論、美味い。
お酒を飲まないキャンプは初めてなので何していいかわからずひたすら食べる。
そして日が暮れていよいよいい時間。
ランタンの明かりに、提灯の光が桜を照らす。
幻想的でイカしたロケーション。
さぞかし美味い酒が飲めることだろう。
明日の朝一から用事を頼まれているので、僕はノンアルコールビール。
普段家でも飲んでるし、最近のノンアルは美味しくなったなと思いながら飲んでいる。
しかし、キャンプで飲むノンアルは少し物足りない。
お酒ならなんぼでも飲むのに、ノンアルは2本でお腹いっぱい。不思議なもんだ。
19時ごろは頻繁にいろんな人に
「飲んだら?」
「明日の朝早く撤収したら大丈夫だよ。」
「みんなそうやって早朝撤収して仕事行ったりしてたんだから。」
と誘惑してくる。
やめてくれ。
揺らいでしまう。
車のトランクにはテントやコットや寝袋が入っている。
やろうと思えばできる。
しかしすんでのところで今回は堪えることが出来た。
みんなお酒が入り、盛り上がっている。
なんかどうも違うな。
いつもの人たちと話してるのになんか違う。
自分一人お酒飲んでないだけでなんかイマイチノリきれないな。
そんななか、一人の男前な先輩キャンパーさんが自分のテントに手招きをしてきた。
先輩は僕が飲んでないことを知らずに、
「いいラムがあるんだけどどう?」
そう言いながらライムをカットしていた。
これはキツイ。
この日一番の誘惑。
しかし時刻はもう22時を超えている。ここまで我慢してきた意味がなくなる。
ここはぐっと堪える。
「あと1時間早く言われていたら飲んでました。」
そう言って丁重にお断りを。
やはり誘い方ひとつなんだな。
モテる男の誘い方は一味違ったよ。
こういうところを学んでいこう。
早く帰る予定だったのに結局家に帰りついたのは12時前。
片づけして、帰り、焚火臭くなった服を脱いで風呂に入り布団に入る。
キャンプって泊りでもデイでも結局大変だな。
そんなことを考えていた。
そして初めてのノンアルキャンプを終えて自問自答する。
「キャンプにお酒は必要ですか?」
「はい。テントよりも大事なものです。」
よし。
次はソロキャンプしよう。
ゆっくりと最低限の荷物で。
大量の酒を持ち込んでね。