忙しい日が続いている。
自分の抱える仕事だけを目一杯出来ればいいんだけれども、みんな忙しいからそういうわけにもいかない。
そんなこんなでいろいろと溜まっているんだ。
こんな日はそうだな。
遠くへ行きたいな。
その方は土佐市に住んでるのでなかなか一緒に飲む機会がない。
そこで僕と後輩が出向いて飲んでやろうと思ったのだ。
ここはJRも路面電車も通っていないので、今回は上司の車に乗ってお邪魔することに。
仕事ははっきり言って追い込まれているが、早く行ってサッと飲んでサッと帰れば問題なかろう。
酔い過ぎてなければ帰ってからも出来ることはあるさ。(しない)
仕事を一段落させ(してない)、定時に上司の車に乗り込む。
上司には、普段よく飲んでる店に連れて行ってほしいと伝えていた。
出来ればローカル色が強く、ネイティブしか行かないようなお店をと。
少し渋滞気味の街中をゆっくりと進む。
桜がいつの間にか満開。
春の気持ちを高ぶらせながら車は、どんどん土佐市の街中を外れていく。
こんな川沿いの道にお店なんかあるのか?
川沿いに桜が続く素敵な道を進む。
そしてたどり着いたのがこの店だ。
『ふる里』
えっ?これ店か?
なんだここは?
たこ焼き屋か?
ネイティブしか行かないようなお店がいいとは言ったが、ここまでとは。
まるで峠の茶屋のような外観だ。
このへんに住んでる人でなければ絶対に辿り着けないだろう。
ネットにもほぼ情報は載っていない。
店内は屋台とお店の中間といった風。
なんと言ったらいいか、半地下ならぬ半外みたいな感じだ。
客席数はMAXで12~13といったとこか。
しかしながら満席で、僕らの席は上司が予約をしていた。
それにテイクアウトのお客さんがひっきりなしに訪れている。
なるほど人気なんだな。
頼むものは上司にお任せをして飲み会スタート。
この外観と屋台っぽい内装から、ちょっとしたつまみ的な料理しかないと思い込んでいたが、大きく裏切られることになる。
驚くほどにしっかりした味とボリューム。
付け合わせのサラダも妥協なし。
普段あまり刺身を食べない僕にも食べれる刺身、サクサクのうるめフライ、そしてこの店の看板らしい唐揚げ。
マジでどれを食べても美味しかった。
とくに唐揚げはテイクアウト客がひっきりなしなのも納得。
写真を撮り忘れたが、タイモやフキの煮物も間違いない味であった。
そら~人来るよね。
こんだけ美味しかったら人来るよ。
いい店だもん。
それに一人で切り盛りする大将の人柄もなんとも言えない味を出していた。
地元の人に愛されていることがよく分かる。
やはりネイティブにアテンドしてもらって正解だ。
僕らは普段から飲食店を選ぶ際に、ネットの情報しか参考に出来てないと思う。
簡単に美味しいお店を探すことが出来る反面、食べる前から多くの情報に触れすぎることで、正しく味の判断が出来ないこともあるのではないか。
その点、その地に生きるネイティブの生の声は貴重だ。
今後も遠くで飲むときは、この方法でお店選びをしていこう。
普段会社でしか話すことない上司ともいろんな話が出来た。
こういう日があってもいいと思うよ。ホントに。
20時半にはお開きにして後輩の友人の車に乗せてもらい帰宅。
そこまで飲みすぎたわけではないが22時前にはもう眠っていた。
早く飲んでサッと帰るとこまでは上手くいってたんだけどな。
こんなに早く寝るとは予想外。
でもまぁ、毎日こんくらいに寝てもいいぞ。
春の日の「遠く飲み」はこうして終わった。
特に需要があるわけでもないが、遠くで飲みたいシリーズとしてナンバリングしてみることにした。
またその内、遠くで飲みましょう。